横浜市役所と周辺の見学

専門学校の学生達と横浜市役所を見学する機会を得た。意匠設計が槇総合計画事務所、竹中工務店と聞いていたので期待を膨らませて伺った。新庁舎は2020年にオープン、地上32階地下2階、延床14万平米を超えるとても市庁舎とは思えない規模の建築だ。建築内部の意匠は白を基調としたシャープなデザインとアトリウムを中心に解放感のある都市的な空間が横浜のイメージと相まり好印象である。モダンな建築と春節を祝う中華街の伝統とのギャップが横浜の魅力でなのであろう。

 

 

  • 2024.02.29 Thursday
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アノニマスな家づくり

【アノニハウス】

昨今の土地や工事単価の高騰を受け、住宅を求めやすくするために、設計のセミオーダー化、工事を共通化、見積や仮設工事も簡略化することによりコストダウンを図る。セミオーダー化することにより打合せに要する時間も短縮。施主のもと、我々を中心に材木店、各職方、一緒になって作る匿名性の高い(アノニマス)な家づくり、こんにちの汎用技術でつくる質実剛健な民家と考えている。

 

  • 2024.01.09 Tuesday
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「日本の近現代建築家たち」展の見学

国立近現代建築資料館で開催中の「日本の近現代建築家展」にて大学、事務所時代の師である高橋靗一氏の展示を見学。今回【飛躍と挑戦】では母校である浪速芸大(現大阪芸大)キャンパスコンペ案(1964)と担当した群馬県立館林美術館(2001)が展示されている。偉大な建築家の顔ぶれに交じって何だか誇らしい。その他では吉田鉄郎氏の東京中央郵便局(1931) 前川國男氏他の最高裁判所コンペ案(1968)の展示も興味深く見学した。

  • 2023.12.12 Tuesday
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千葉県立中央図書館の建築

千葉県立中央図書館(1968年設計大高正人)の建築を見学した。施設は千葉市猪鼻公園に文化会館、聖賢堂と三棟構成され「千葉文化の森」として、県立中央図書館は、2003年にDOCOMOMOjapan(モダンモーブメントの建築)に選定されている。建築はPCによる柱梁とグリッドシステムの格子天井により全体が構成されているのが特徴。メタボリズムグループは1962年に建築家により結成され、主要なメンバーであつた大高氏の思想が色濃く具現化されている。また高度経済成長期を代表するひとつの建築としても今後の動向を見守りたい。

  • 2023.12.02 Saturday
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今どきの渋谷

近年様変わりした渋谷。再開発が進み渋谷の良さであった元来の小規模店は何処かに追いやられ、気がつけば大資本のビル群が景観を作っている。「変わったなぁ」と思うが以前の姿は正確には思い出せない。都市において「場所の記憶」とは唯一建物が作っているようだ。設計に携わる者として、すこしでも美しい記憶となるよう寄与したいものだ。

 

 

 

  • 2023.10.27 Friday
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2023「マティス」「ホイックニー」二つの展覧会の見学

この夏都内で催されている「アンリ・マティス展」東京都美術館「デイビッドホックニー展」東京都現代美術館を見学。双方とも日本での大規模な展覧会は数十年ぶりだそうだ。マティスの絵画は、歳を重ねる毎に明るい自由な画風に。ホックニーの絵画は、いつの時代もモティーフが洗練され、今回展示のiPadで描かれた90メートルに及ぶノルマンディーの風景画は圧巻である。両巨匠の明るい色彩と形、装飾に人気の源を見る。

 

 

 

  • 2023.08.18 Friday
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宇治平等院の見学

お盆の帰省のついでに京都宇治の平等院に立寄った。鳳凰堂は子供の頃以来であり、美しく整備(〜2012)された姿は昔に見た10円玉の古褐色同様の姿とは別物だ。ミュージアム鳳翔館(2001年設計:栗生明)の展示室は地中に設けられ、エントランスも古墳に入るようなデザインが為され徹底されている。一方地上の建物は細かな板状の架構が最少限の建築を作り、施設をコンパクトに見せ、周辺環境に対し深く配慮されている。建築の姿を消そうとする現代建築と誰も見たことの無い極楽浄土を表現した感性の1000年の対比がある。

 

  • 2023.08.18 Friday
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下北沢 「ボーナストラック」 の見学

2020年にオープンした下北沢の『ボーナストラック」[設計:ツバメアーキテクツ]を見学した。施設は、小田急線路跡地に計画された職住一体の商業施設。昭和によく見掛けた小規模商店街の現代風といったところだろうか。建物は、内部の骨組みを露呈させインテリアを作り過ぎず、また外部の仕上げ材も巧みに切り替え、デザインを完結させない操作が為されている。それらのことにより内外にニュートラルな場所を作り、そのカジュアルな感じが下北沢の今風なのであろう。

  • 2023.07.14 Friday
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春の千倉の風土

遅ばせながらGWに伺った南房総市千倉。今回は内房線の各停で向かう。木更津を過ぎた辺りから一段とローカル感が増す。海、空、陽、風、食と時々ART。同じ県内と思えない豊かな風土に癒やされます。

  • 2023.06.12 Monday
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新しい大阪の2つの美術館の見学

GW関西への帰省の折りに昨年大阪にオープンした中之島美術館(設計:遠藤克彦)、藤田美術館(設計:大成建設)を見学した。時間の都合で双方とも駆け足での見学となったが、中之島美術館は近現代美術とインダストリアルなどデザインの境界にフォーカスされていて、カジュアルな施設の印象だ。一方藤田美術館は主要な展示物である東洋古美術のミニマムな抽象表現がそのまま建物の意匠や運営にまで実践されているように見受け、双方とも大変刺激を受けた。30年も前だが大阪での学生時代、美術鑑賞と云うと百貨店の催し会場だったことを思い出すが時が変わり今、質量共に大阪のアートシーンは熱い。

 

 

  • 2023.05.29 Monday
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明治神宮ミュージアムの見学

明治神宮ミュージアム(2019年設計:隈研吾)を見学。建物は参道の深い森に潜むように建っている。一方内部は大きなガラスを用いた開放的な空間となっており、構造は仕上げ材に木を施されていて一見木造に見受けるが、冷静に見ると鉄骨造であり、かなりスレンダーなディメンションである。その錯覚が軽やかな和風建築の効果を高めている。鉄骨造は鉄らしくなどと狭意味なロジックに依らないところがこの建築の良さであろう。

 

  • 2023.03.13 Monday
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原広司展から上野東照宮へ

休日、湯島の建築資料館で開催の「原宏司展」を見学。有孔論を実践した初期の住宅からその後の様相論に基づく梅田スカイビル、京都駅など改めて一貫したアンチ近代機能主義への思想が伝わってくる。見学後上野駅までの途中、上野東照宮、静心所(設計中村拓氏)に立ち寄り。施設は、樹齢600年を超えるイチョウの御神木を取り囲む様に計画されており、静心所は、イチョウの木材を三次元に組んだ大変手の込んだ造形となっている。小さな建築であるが、東照宮の建築と相まり存在感を放っている。

  • 2023.03.13 Monday
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「大竹伸朗展」の見学

お正月に飯田橋の東京大神宮への初詣のあと、竹橋の国立近代美術館で開催されている大竹伸朗展に立ち寄った。大竹さんの大規模展興味深々伺った。僕の大竹さんのイメージは「哀愁」の人である。作品は、古びた、錆びた、廃棄された、などの云わばゴミのような(失礼ですが)普段美術館ではお目にかからない物で作らていて、それらが作者の手により哀愁のオーラを纏ったモダンアートに生まれ変わっている。ノスタルジー、過ぎた時間の哀愁が一瞬見せる「究極の美」へといざなっている。年末より体調を崩し休養していた僕の体には、少々刺激が強すぎたかも知れない。

 

  • 2023.01.27 Friday
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「ゲルハルト・リヒター展」in豊田市美術館

豊田市美術館で開催されている、ゲルハルト・リヒター展を見学した。当美術館を訪れるのも久しぶりでなので作品双方楽しみに伺った。早い時間だとゆったり見れるかと開館時間に来たが直ぐに大勢の人となり、作家の人気振りが伺える。作品は年齢を感じさせない瑞々しい色彩の大型抽象作品が展示空間に映え、期待通り来て良かったと実感。帰りに施設の隅々を見学し、随分昔になるが美術館を担当当時、何度も見学に来た事などを想い出しながらの帰路となった。

 

  • 2022.11.16 Wednesday
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クリスト&ジャンヌ クロード展の見学

東京ミッドタウン、21_21desing siteで開催されている、クリスト(2020年逝去)&ジャンヌクロード「包まれた凱旋門」展を見学した。昨年パリの凱旋門を布で覆った作品が大きく3つのビデオにてドキュメント風に展示されている。資料によると1961年構想、1988年ほぼローイングを完成させたとあり、実施まで60年の歳月を掛けた計画である。僕のクリストに対する「執念の人」のイメージ通りのとてつもなく長く険しかったであろう素晴らしプロジェクトだ。決意した事は諦めず執念深く生きたいものである。

  • 2022.10.21 Friday
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夏の建物見学

7月に立ち寄った京都の見学はいつもと同じようなものであるが、東本願寺は好きなお寺のひとつであり最近はまずお参りに立ち寄る。木造と思えない巨大なお堂の重厚で繊細な空間がおおらかに迎えてくれる。京セラ美術館、ロームシアター京都は今回足早に。8月は友人と猛暑のなか群馬県立近代美術館、伊香保のハラミュージアムアークを見学。近代美術館では、久しぶりに現代棟の展示空間も見学したが記憶のまま美しい。残る休みは、南房総の千倉の先輩宅へお邪魔し、千倉の夏の風土や旧海岸美術館の建築などを散策。熱ーい夏休みであった。

  • 2022.09.04 Sunday
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京都寺町 鳩居堂の見学

ひと月に1回はブログを更新したいと思っているがあっという間である。今回は、実家の法事のため帰省ついでに京都に立ち寄り、寺町、鳩居堂(設計:内藤廣2020)を見学した。鳩居堂は300年以上続くお香のお店である。お店は通りを挟んで2店舗あり、共に外観は屋根にムクリがつく瓦葺き桁入りの伝統的な町家を継承している。一方内部は鉄骨の張弦梁が木造にはない開放的な店舗空間を作っている。表出した細やかなディテールは饒舌にも感じるが、老舗に相応しい上質な和風のインテリアを演出している。

 

 

  • 2022.08.06 Saturday
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吉阪隆正展の見学

東京都現代美術館で開催されていた建築家、吉阪隆正展(1917-1980)を見学した。展示を拝見し、住宅などの小建築もコンクリートを用い、コンクリートは鉱物であり半永久の材料であること、それ故大自然の法則に従い融合させるべき作ること、自分の建築が廃棄になり未来に発掘された時に感嘆とされるものを作りたい。などなど深い建築への眼差しと、一年の半分は世界の山岳を登られていたとのことからも、地球規模な高い視点を改めて感じた。学生時代に著書である「有形学」という本を読んだか、難しくてあまり理解出来なかった。今ようやく半分くらい理解出来たような気がした。

  • 2022.06.30 Thursday
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令和4年千倉でのGW

GWが終わった。今年も恒例の南房総市千倉にある先輩の旧家での集まりに参加した。毎年春夏と予定が合えばかれこれ20年近く参加させて貰っている。その度ウォーキングを兼ね近くを散策するのだが、今年は「千倉のアートな海の散歩道」なる堤防アートが目を引いた。有名無名なく太平洋をバックに数百メートルに渡り様々なイラストが描かれていて見応えがある。千倉町は人口1200人程の小さな町であるが、いつ来ても食をはじめ、大自然と町独自の発信により我々を楽しませてくれる。

 

 

  • 2022.05.08 Sunday
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田園調布せせらぎ館の見学

昨年オープンした、急線多摩川駅前の「田園調布せせらぎ館(2021隈研吾)」に立ち寄った。建築雑誌にプロジェクトを紹介されていたので気になっていた。建物は公園の休憩、交流施設となっていて、スレンダーな鉄骨のスケルトンがおおらかな空間を作っている。大きな施設ではないが細長い形態とガラスの長いペリメーターが空間を公園の環境に溶け込ませている。

  • 2022.04.02 Saturday
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