今回の旅の主な目的である、昨年竣工した安曇野市役所(設計:内藤廣さん)を見学した。雑誌で見て是非にと足を伸ばした。庁舎内部はPCコンクリートのスレンダーなラーメン構造がゆったりとした空間を作っている。仕上げ材には、内外部共に地域材であろう木材がふんだんに使われており、香りも印象的である。外観は、写真の印象よりも数段重厚感があり、外部のバルコニーに見られるPCならではのでディテールも建物を特徴付けている。資料には庁舎『100年の計』とあるが、質実剛健でありながら、優しさを併せ持つ建築だ。